
一般財団法人高知県地産外商公社は、2018年11月9日、高知県室戸岬東部沖の深海(水深300メートル以深)で採取される室戸海洋深層水による新たなビジネスの数々を発表した。
豊富なミネラルや鉄分などの栄養素や味覚をまろやかにする効果
室戸海洋深層水はその清浄性や、味覚をまろやかにする特性、酒の風味を向上させる効果が評価され、現在では県内外110社を超える企業が室戸海洋深層水ブランドの商品を開発、販売している。
特に食料品の分野においては、豊富なミネラルや鉄分などの栄養素に加え、味覚をまろやかにする効果から、塩干物や製菓、農産加工品、味噌醤油などの調味料などが製造されている。
また、酒造りの現場でも酵母への作用から味も香りも向上させる効果があるとして、室戸海洋深層水を導入する酒造が増えているという。
牡蠣の蓄養も開始
そして室戸海洋深層水の新たな用途として、牡蠣の蓄養も2017年12月11日から開始した。
兵庫県赤穂市に本社を置く赤穂化成株式会社は「室戸海洋深層水仕込みの牡蠣」として、一度獲った新鮮な牡蠣を高知県室戸市で海洋深層水に48時間以上かけて生食用の牡蠣に仕上げる。
牡蠣は1時間に20リットルの海水を吸って吐き出すため、清浄性の高い海洋深層水をふんだんに取り入れることで安全な牡蠣に仕上がるという。 (慶尾六郎)