
農園芸のイノベーションカンパニー株式会社welzoと農学とデータサイエンス等との異分野融合による新たな学術「地域情報共創学」を先導する高知大学 IoP共創センターは、持続可能な農業への新しいアプローチとして、植物栽培における生理生態情報の定量的可視化に関する、共同研究を開始した。
生理生態情報を「見える化」して、情報を産地で「共有化」
「植物生理生体情報」とは、一般的に植物の生理学や生体情報を指す。具体的には、植物がどのように成長し、栄養を摂取し、外部の環境変化に対応するか、その生命活動に関する情報となる。例えば、光合成や呼吸、水分の吸収などがその中に含まれる。
また、IoPとは、作物生産を決定づける光合成や成長など生理生態情報を「見える化」して、生理生態情報に基づく合理的な営農支援情報として「使える化」を行い、それらの情報を産地で「共有化」する仕組み。
この共同研究では、IoPで開発されたモニタリング機材を用いて、キュウリ等栽培における施設内外の環境情報及び植物生体を観察し、高知大学の光合成に関する学理を活用して、解析を行う。
そして、高い生産性と再現性をもったキュウリ等の養液土耕栽培の確立を目指す。
(坂土直隆)