
土佐酒造株式会社は、日本酒製造において密接な関わりのある微生物を研究対象とし、自然の力を最大限に引き出した持続可能な製造および新たな可能性を探求するため、4月1日(木)に土佐酒造研究所を開設する。
自然の力を最大限に引き出す日本酒製造の実現を目指す
日本を象徴する伝統と文化である日本酒製造は、その長い歴史の中で、人の経験と勘に基づき、時には偶然の産物によって進化を遂げながら、脈々と現在まで受け継がれてきた。
各種技術革新に伴い、醸造方法や酒米づくりにおいても生産効率化やコスト削減といった経済性を追求する傾向がみられた時代もあったが、土佐酒造研究所では、科学的なアプローチを使って、手間と時間を惜しむことなく自然の力を最大限に引き出すことを主軸とした持続可能な日本酒製造の実現を目指す。
研究対象となるのは、製造工程における麹菌、酵母、乳酸菌の他にも、酒米の栽培土壌に存在する微生物などで、製薬メーカーでの研究実績のある主任研究員と大学で微生物を研究していた研究員の2人体制からスタート。
研究所施設は、土佐酒造本社の既存施設を活用し、今後外部機関と協働するなど、多角的に研究を展開していく予定。
<土佐酒造研究所 概要>
◆名称:土佐酒造研究所(英語名称:Tosa Brewing Laboratory)
◆設立日:4月1日(木)
◆研究領域:酒米が育つ土壌から酒蔵での醸造に至るまで、日本酒製造における微生物に関するテーマ全般
(慶尾六郎)