理研食品株式会社は、海藻スタートアップの株式会社サンシキおよび高知大学との共同研究契約を、5月20日(月)に締結し、サンシキと高知大学が取り組む海藻「カギケノリ」の研究に参画した。
高知大学の持つ種苗技術と理研食品の持つ陸上養殖の知見を活用
カギケノリは、熱帯から温帯の海域に広く生息している、紅藻類に分類される海藻の一種。牛の飼料に0.2%混ぜて与えることで、メタンガスの排出が最大98%減少することが確認されている。
そのため、カギケノリを配合した飼料は、畜産による温室効果ガス排出量を削減する可能性を秘めており、世界のスタートアップ企業や研究機関が、カギケノリの大量生産技術の確立を目指して研究を進めている。
サンシキと高知大学は、既にカギケノリの培養技術の確立に成功している。また、高知大学と理研食品は、2018年から両者が参画していたJST-OPERAプロジェクトにおいて、緑藻ヒトエグサの陸上養殖を可能にする種苗生産技術を開発するなど、良好な関係を築いているという。
今回は、高知大学の持つ種苗技術と理研食品の持つ陸上養殖の知見を活用して、早期の商品化を目指す。
(坂土直隆)